不埒な先生のいびつな溺愛 〜センシティブ・ラヴァーズ〜
「どうして寝てる私にいたずらしたの?」

最初から意地悪な質問をした。彼はこの体勢では逃げることも拗ねることもできないはずだ。
予想どおり、細く弱々しい声で答え始める。

「………我慢できなかった………」

私は彼の“我慢”という言葉がすごく好きだ。求められていることを隠そうとされるのは、ゾクゾクする。

彼の髪に指を何度も通しながら、彼の頭をずっと見ていた。

「どうして?我慢しなくていいのに。別に私は逃げないよ」

「美和子には分からねぇよ……俺がお前にどんなことをしたいと思ってるか……。乱暴だし、汚ねぇし……絶対言えない。絶対、引くから……」

ゴクリと唾を飲んだ。

「えぇ、知りたいな」

「言えないって言ってるだろ。俺がどれくらいお前のこと好きか、お前には絶対想像できない。……男はたいして好きじゃねぇ女にもある程度のことができんだよ。それが、相手が十二年も触りたいのに触れなかった女になったら、どうなると思ってんだ」
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