私と彼の攻防記録
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さっきから、ずっと思ってるんだけど、何?皆が見てる??自意識過剰かなぁ?いや、違う、絶対見られてる!!
そんなにあってないかなあ?
ううっ、もうちょい遅く来れば良かった。
時計を見ると、待ち合わせ時刻の一時間前。本当は二時間前につきそうだったんだけど、これでも遅く出てきた方だ。
ポンポン、肩を叩かれて振り向く。
「ねえ、そこの姉ちゃん。俺達と遊ばない??」
白いスーツを来た、ホスト?みたいな人達。
「え?いいです。待ち合わせしてるんで。」
「そういう冷たい態度とらないでよ~、行こうよ、行こう!」
ぐっと腕を引かれて、強引につれていかれる。
こんなことなら、お洒落してこなければよかった。
涙が出そうになった、その時、
「おい、」
「あ?何だよ?」
「そこの彼女、俺の女なんだけど、」
現れたのは、まるで白馬に乗った王子様のような、神宮寺君。かっ、かっこいい。
って、お、俺の女??
「今から遊ぶ所なんだよ、邪魔すんな。」
「あのさあ、優しく言ってやってんのが、わかんないのか??やるなら、俺が相手してやるけど??」
急遽雰囲気の変わった神宮寺君に、圧倒される男達。ごりごりと拳を鳴らす姿は、まるで一匹狼のよう。
「いや、いいっす。なあ、行こう!!」
バタバタと遠ざかっていく足音。
一瞬のことで、頭がついていかない。
「小林さん、大丈夫??何もされなかった?」
「う、うん。大丈夫。」
「じゃあ、行こっか。」
「うん。」
何でさっき、俺の女って言ったのか、“僕”じゃなくて“俺“って言ったのか、気になるけど、そこは敢えて聞かなかった。