私と彼の攻防記録


────────「神宮寺君、ありがとう。」

「当然のことをしたまでですよ。僕は。」

「ありがとう。すごく嬉しかった。」

「短い期間でしたが、僕は小林さんの頑張りを見せてもらいました。だから、すぐにあっ、これは小林さんの考案したものだとわかりました。」

「すごいね、神宮寺君は。本当にありがとう。」

ぺこりとお辞儀をして、立ち去ろうとすると、ぐいっと腕を掴まれた。

「お礼は、してくれないんですか?」

「え?そうね、今度何か持ってくるわ。」

「そうじゃなくて!」

いきなり語調を強めた神宮寺君にドキッとする。

「??」

「物じゃなくて、今週の土曜日、僕とデートしてください。」

ぇぇえええええええっ!?!?
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