地獄の果てまでの逃亡劇

底の空いたガラスのビンのような感覚。

どんなに愛情を注がれても満たされることはなく、どんどんどんどん漏れては散ってゆく。

誰かに助けて欲しかった。

でも助けてなんて口が裂けても言えなくて。

ずっと待っていた。

誰かが助けてくれることを期待して。

口にしなければ助けなんて来やしないことは痛いほど分かっていたはずなのに。

なにから助けて欲しいのか、どう助けて欲しいのかてんで分からず、ただひたすらに助けを待ち続けた。




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