隣席 ー君と一瞬と蟠りー



二週間なんて、あっという間だ。参考書をパラパラめくり、問題集の問題を只管解いて解いて解きまくる。ノートの見直しをすれば、重要な部分を纏める、地獄のような日々は今日でおさらばである。
自分で作成したノートを手に、教室に入る。黒板に、“出席番号順(入学した時)の席に戻してください。解答を集めやすくするためです。” と書かれていた。
おいまじか。湯下の隣かよ。
うー、絶対やだわー、と心の中で叫びがてら机を引きずった。移動を済ませ、窓を見る。
ここの眺め、懐かしいなあ、なんて思った。
< 108 / 174 >

この作品をシェア

pagetop