隣席 ｰ君と一瞬と蟠りｰ

夏休みには大きな行事である、臨海学校があるのだった。あぶないあぶない、というか、抜け出せる訳が無い。
臨海学校は海で遠泳をするという。泳ぐ前後の時間帯は、クラスメイトの同性と元々決まった班を作って生活するんだっけな。
どうせ最近の学校生活通り、皆が冷たく、嫌がらせばかりなのだろう。何か事件でも怒ってもおかしくなかろうな、仮病で欠席したい、けど他にまだ仲いい人だっているからそれは出来ないしなあ。
優子だって美玲だって花愛だってみんな仲良くしてくれる。まぁ最低限だとは思うが。
じゃあこんな辛い嫌がらせは誰が発端なんだろうか？
あっ、と思い出した。いつも私を睨んだような顔をして見てくる。一緒にいる時は物凄い作り笑顔をしてきた。私がいなくなると感じ悪い話し方で優子たちに私の愚痴をコソコソと言っている。
彼女は間違いなく、土屋心波だ。
土屋心波が率先して私に嫌がらせをしてくるんだ。
もし違ってたら申し訳ない、でもそれ以外考えられない。

元からそういうムードが見えていたから…。