隣席 ー君と一瞬と蟠りー

一組は既に沢山の人が集合していた。
愉快に大笑いする湯下と森を始め、仲良く話す花愛や梨花や由美、奏音と結萌。
柚奈〜!、と言いながら私の方に駆けてくる女子がいた。
それは、キャアキャアと騒いでいる、派手な季節外れなパーカーを身にまとっている女子____言うまでもなく土屋心波だった。
まあそんな彼女は本当の顔で見せてきているわけではないというか、担任の鈴松先生に変な目で見られたくないのだろう。と思いながらも、おはよー、と言い笑顔を作った私だった。
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