隣席 ー君と一瞬と蟠りー
「ゆーずなっ!理科移動だから一緒に行こー」
そう言って肩を叩いてきたのは、心波だった。
「はいはーい、今行くからまってー」
「早くしろよ?」
相変わらず急かしてくるだけだったが、今ではそんなこともどうでも良くなった。腹パンもほぼ記憶に残ってないくらいだった。
ただ、驚いたことがこの後にある。
2人で廊下を歩いている時の話だった。
「そういえば私、森のこと嫌いになったんだよね〜」
彼女の口からはこんな言葉が出てきた。