隣席 ー君と一瞬と蟠りー
「そうみたいだね」
二人でハイタッチをした、

瞬間。
ドンッ!

鈍器__ではないが、蹴られたような感覚が私の背中に走る。
振り返ると、森がいた。
「いってー…って、森!?」
私たちが机の下に潜っていたことをすっかり承知したような顔でこちらを見た。
「水上、湯下、ちゃんとやんないと怒られるよ〜」
「何よ急に!そっちだってゲラゲラ笑ってたじゃん!お互い様だよ!まぁ、しょうがないなぁ、実験だからしっかりやらないといけないし」
私は拗ねた顔で返した。
湯下も、いい所までいってたのになぁ、と呟き、机から出てくる。

その後も、森と花愛は仲良く実験をしていて、私と湯下は入る隙もなかったので、傍観者として実験結果をプリントに写していた。
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