隣席 ー君と一瞬と蟠りー
放課後は、友達と遊んだ。
小学校の頃の仲間で、今年も同じクラスになった子___田崎結萌(たざきゆめ)と。
「そーいえばっ、柚奈、好きな人できたの?」
「…ふぇ!?」
口に含んでいた麦茶を吹きそうになった。
何故、それを知っているのだろうか?
少し気になっただけだが、オーバーリアクションをしてしまった。
それは小田桐を眺める休み時間も結萌といたら、結萌も普通に気になっていることが分かるだろう、と私は心の中で言った。