隣席 ー君と一瞬と蟠りー
だが、並び方が分からなかった。

___何順?

なにじゅん?なに…じゅん……?
私の思っていることが口から出てしまった瞬間だ。
「出席番号じゃない?」
ある女の子が言った。
まるで私の正反対のような、賢そうな、運動の出来そうな、女の子が言った。
そして何より、身長が高い。
その子は私の憧れでもあった。
「…あ、ありがとう」
私は蚊の鳴くような声でその子に感謝の気持ちを伝えた。
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