隣席 ー君と一瞬と蟠りー
ソロのダンスを先生に教わる。
この不器用な私でさえも、案外上手く踊ることが出来た。
終わった途端、湯下と森の笑い声が聞こえた。
何で笑っているのか少し気になり、暫くの間彼らの会話を聞いていた。
「み、ず、が、み、マジうける…」
「踊り方の癖、ヤバいって…」
また私の事か?いつも私のネタで笑っているよな、そして五月蝿いぞ、と思って、ふと横を見ると静まった。
…此奴らはいつになったら成長するのだろうか?
そう思いながら体育館の、ラインが引かれた床を見つめる。