隣席 ー君と一瞬と蟠りー
「湯下ともう一生隣席になんてなりたくねぇよ」
「水上、それこっちのセリフだし」
湯下ってやつはああ言えばこう言う奴なんだな、と確信した。
「なんだって??」
言い合いになりそうも、湯下と話す。
此奴は、話す時には楽しいけれど、私のことで笑われるのは苦手だ。
と思えば、こうやって会話するのはこれで最後なのかもしれない。
別に、話したいと思っている訳では無い。
ただ、“ある1人の友達”という存在で、これから話さなくなることは、どんな嫌いな人だとしても辛いだろう、と思うだけだ。
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