隣席 ー君と一瞬と蟠りー
教室で、心波達と昼休みを過ごす。
それにしても、昼休みの教室は相変わらず騒がしい。男子達の走り回る足音と、鈴松先生の注意する声が合わさっているからだ。一年一組の五月蝿いバックグラウンドミュージック、と言ってもおかしくなかろう。
「柚奈〜、小田桐とイイ感じ?」
心波が聞いてきた。
小田桐が好きということはずっと隠し続けていたが、あからさまにバレていたので、今は公認している。
「えー、またその話〜?もう飽きたんですけどー」私は、そういう自分自身の恋愛話(恋バナとかと呼ばれているらしい)はしたくないので、そういった。赤面して、騒ぐのを防ぐ為でもある。
「柚奈逃げる気なのか…」優子ちゃんが言いかけた瞬間、