クリスマスが終わっても
「白石さん、相変わらず綺麗ですねー」

褒めているが、棒読みだ。
結花が何を言い出すのかわからず、ハラハラする。

「そうかな? 見慣れちゃうとわからないね」

ひろ君はハハッと笑いながら言う。

「見慣れちゃうほど一緒にいるんですね」

結花の言葉に、ひろ君がキョトンとした顔をする。

「うーん? まぁ、ふたりとも中途入社で、厳密に言うと唯一の同期になるからね。他の人よりは一緒にいる時間が長い事になるかな?」

「そうですか。あの、佐藤さん」

結花が私の手を握っている手にグッと力を込めた。

「今日、飲み会があるんです。菜々美、お借りしてもいいですよね?」

えっ!?
聞いていなかった私はビックリしてしまった。
結花を見ると、まるでひろ君を挑発しているような顔をしている。
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