クリスマスが終わっても
プレゼント

菜々美side

クリスマス2日前の今日は天皇誕生日で祝日なのだが、彼氏のクリスマスプレゼントを選びたいという結花に付き合って、色んなお店をハシゴしている。

私も、ひろ君へのプレゼントを探せばいいんだけど・・・気持ちはずっと沈んだままで、クリスマスに浮き足立つ街の雰囲気に馴染めないでいた。

「菜々美、佐藤さんへのプレゼントは用意できたの?」

ネクタイを物色しながら、結花が声をかけてきた。

「ううん、まだ。結花は見つかったの?」

私は何を見るでもなく、プラプラとあてもなく店内を歩きながら答える。

「やっぱネクタイかな〜。でも、好みがよくわかんないなぁ」

あーでもない、こーでもないと真剣に悩んでいる結花が可愛くて、思わず頰が緩む。

いいな。一生懸命で可愛いな。
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