クリスマスが終わっても
「しばらく様子を見てたんだけど、本当に困ってたから。私の知り合いがいるジュエリーショップに連れて行ったの。そこで、イメージに合うのが見つかってね」

白石さんは、私の左薬指の指輪をチラリと見た。

「内側に彫る刻印の件とかで、知り合いに無理を聞いてもらったから、指輪を引き取るついでに2人でお礼に行ったの。あなたが見たのは、その時ね」

白石さんに言われて、ジュエリーショップから白石さんとひろ君が出てきたところを見かけた事を思い出した。

そうだったんだ・・・。

「誤解させちゃったみたいで、ごめんね。私と佐藤はお互い、同期っていうだけ」

「そうですか・・・。でも、あの、見えちゃったんですけど、携帯にもメッセージ送られてませんでしたか?」
< 79 / 84 >

この作品をシェア

pagetop