私の名前 ~After~


それって…。

連夜はフッと笑い、真剣な顔を崩した。

右手で私の頬にそっと触れた。


「…今なら逃げられるよ?

どうする??」

余裕があるかのように装ってはいるが連夜が緊張しながら言っていることは分かる。

頬に触れている手がかすかに震えているから。


両想いで恋人になって…大切にしてくれている。

大切なことは必ず私の意志を尊重してくれる。

そんな連夜だから好きになった。

怖いのは本当だけど連夜なら…。

「…泊まる。

スイートルーム…楽しみだな。」

声が震えてしまっていたのは、しょうがない。

緊張してるもん。


< 129 / 240 >

この作品をシェア

pagetop