私の名前 ~After~




扉の向こうはまるでお城の中の様だった。


「広~い!
わぁ~、夜景がきれいだね!
キッチンまで付いてるよ!
ソファも大きい!」


まるで家のようなキッチンがあり、冷蔵庫には食材まで入っている。

大きなグレーのソファがあり、その前には黒をベースとしたテーブルが置いてある。

少し離れてこれまた大きなテレビが置いてあり、後ろには宝石を散りばめたような夜景が広がっていた。

照明は間接照明になっており、明るすぎずモダンな雰囲気を醸し出している。


部屋の中を探索するとジャグジーバスがあり、寝室にはこれまでみたこともないくらい大きなベッドがあった。

これがキングサイズのベッドか…。

そこで我に返り、緊張が戻ってきた。


「フフ…鈴音。
そんなに警戒しないでよ(笑)」

「むー…警戒なんてしてないもん。」

心臓は変わらずバクバクだ。

連夜が少しでもリラックスできるように気を遣ってくれているのが分かった。


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