私の名前 ~After~



振り返ると、すぐ後ろに連夜がいた。

「っ…。…びっくり…し、た。」

連夜の姿を見て、さっきからうるさかった鼓動がさらに暴れだす。


ドクン ドクン ドクン ドクン


連夜と目が合い、見つめ合うことがなんだか恥ずかしくて…。



「あ…の、のど乾いたでしょ?…お茶かなにかないかな?」

なぜか逃げたくなって、気づいたらそんなことを言っていた。

ソファから立ち上がる。

…と同時に腕を掴まれた。

…誰が掴んだかなんて…分かってる。

1人しかいないんだから。


恐る恐る…という言葉が合っているのかわからないが、振り返る。


髪の毛を拭きながら、私の手を掴む真剣な目をした連夜がいた。

髪の毛から水が滴っていて、いつもの倍で色気がある。

さらにバスローブを着ていることで、胸もとがあきどこに視線を向けたらいいのか分からない。


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