私の名前 ~After~
「…鈴音…、俺の目を見て。」
色気を含んだ声で言われる。
ゆっくりと視線を上げると、少し色素が薄い連夜と目が合った。
「鈴音…好きだよ。…愛してる」
「っ…」
それだけ言うと私の膝下に手を入れ、横抱きにした。
…俗にいう”お姫様抱っこ”ってやつだ。
「…重くない?」
やっと声が出たと思ったら、そんな言葉で…。
連夜もそう思ったのだろう。
クスクスと笑った。
「全然重くないよ。
軽すぎて心配なくらい。」
「…。」
それ以上の言葉が出なくて、私は静かに連夜の首に腕を回した。