私の名前 ~After~



寝室に入り、連夜は私を静かにベッドの中央に下した。

「…鈴音。
最後のチャンスだよ?

…逃げるなら今のうち。」

…本当に連夜は優しすぎる。

最後の最後まで私に、聞いて意思を確かめてくれる。


「…大丈夫。

連夜のこと好きだもん。」

「…鈴音は何が不安??
話して?」

なんですぐに分かるのかな?

”大丈夫”って言葉にしても私が、何を感じてるかなんてお見通しなんだね。


「…こういうこと…経験ないから、
怖いし不安なのもそうだけど…。

連夜に呆れられて…嫌われたら…、どうしようって。

それが一番怖い…。」


パチパチと瞬きをした連夜が、我に返ったように”フフッ”とほほ笑む。



< 136 / 240 >

この作品をシェア

pagetop