私の名前 ~After~
寝室に入り、連夜は私を静かにベッドの中央に下した。
「…鈴音。
最後のチャンスだよ?
…逃げるなら今のうち。」
…本当に連夜は優しすぎる。
最後の最後まで私に、聞いて意思を確かめてくれる。
「…大丈夫。
連夜のこと好きだもん。」
「…鈴音は何が不安??
話して?」
なんですぐに分かるのかな?
”大丈夫”って言葉にしても私が、何を感じてるかなんてお見通しなんだね。
「…こういうこと…経験ないから、
怖いし不安なのもそうだけど…。
連夜に呆れられて…嫌われたら…、どうしようって。
それが一番怖い…。」
パチパチと瞬きをした連夜が、我に返ったように”フフッ”とほほ笑む。