私の名前 ~After~


土日が過ぎ、出勤する月曜日となった。

オフィスに入り、いつものように挨拶をする。


「黒羽さん、おはよう」

「…おはよう、ございます」


鈴音はそれだけ言うと、すぐに自分の席に座ってしまった。


…まだ時間が必要なのかもしれない。

絶対に鈴音を離す気はないし、鈴音の心の整理がついた時にはすべてを話すから…。


…この時に無理やりにでも話をする時間を作って、話しとくべきだったのかもしれない。

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