雪の光
「……私、最後は私だけで彗といたかったの。
だからあんな馬鹿な真似をした。
……ごめんなさい!」
まだ冷たい地面に文字のごとく額を擦り付ける。
「そんな自己満足みたいな謝罪、わたしは受け入れたくない」
「……分かってる。
でも、お願い。ごめんなさい」
「……あんたのこと、大っ嫌い」
涙なんて一滴も出ない。
私は今さら、今になって後悔している。
あんなこと、するんじゃなかった。
「……私だって、エゴイズムってことぐらい分かっていた。
でも、彗とどうしても一緒にいたかったの。
今は本当に後悔している。
なんてことをしていたんだろうって。
あの時の私、ぶん殴ってやりたいくらい」
「……はっ、何それ。うける。
馬鹿じゃないの?
過去に戻ってぶん殴れるなら誰も後悔なんてしないじゃない!
毎日綺麗さっぱりで過ごせるじゃない!
この1週間、わたしがどんな気持ちで過ごしてきたか分からないでしょ!」