雪の光
「ホームルーム始めるから席につけー」
担任の先生が戻ってきて、話が始まった。
今回の結果は全体的に良かったけれど赤点をとっている生徒も数名いること、受験生としての意識を持つこと、冬休みの講習を申し込んだ人は休まずに出席すること、というような勉強関係の話しかなかった。
……先生ばっかり先走っていて、私はついていけていない。
やりたい事なんてないし、どんな大学に行きたいかなんて分からないし、将来をうまく考えられない。
なのに、誰もが進路のことはとっくに決まっているような口を利く先生が私は嫌いだ。
まあ、この学校の教育方針を選んで私はこの高校に通っているわけだからあまり偉そうなことは言えない。
「……という訳で、これから登校日を間違えないように。
登校日を間違えて皆勤賞を逃したやつを先生は何人も見ているからな」
そういった途端、クラス中が笑いの渦に巻き込まれる。
「まじですかー!」
「まじだまじだ。
だから気をつけろよ」