雪の光
それでも、同じ気持ちを味わいたかった。
今日の私はやっぱりおかしい。
でも、死にたい気持ちがあることに変わりはない。
彗の言葉に耳を傾ける一方で、あのロープ状の電飾で首を絞めたら光を受けたネックレスのように美しいだろうとか、ツリーが倒れたら下敷きになって死ぬんだろうとか、考えていた。
「……苦しいのが好きって、おかしい?」
「え?」
「苦しんでいる人を見ると、心が今までにないくらい高揚するんだ」
「……そう」
「侑里が教室で倒れていた時も、すげえ綺麗って思った。
学校に行く途中で見かけた死にそうな蛙も鮮やかで美しいって思った。
……言葉では言い表せないくらい、綺麗だった」
「……だから、私のことを好きなの……」
「……それは、よく分からない。
頭の中がぐちゃぐちゃになって、よく考えられなくなる。
絞めつけられるような気持ちになったり、胸のあたりが温まったり、全然分からない」