雪の光




何日かそんなふうに過ごしているうちに慣れてきた。


普通の人からしてみればおかしいのだろうけれど、この不愉快な状況が当たり前になった。


代わりに、春川くん達とお弁当を食べることも日常化した。





「ちょっと来てくれない?」


その日常が、今、一変した。


「……どうして?」


「話したいことがあって」


誰が見ても疑いようのない可愛い目で訴えてくる。


いいものじゃない。


断ればいい。


「うん、いいよ」


答えると同時に器用に誰にも分からないように無理矢理立たせた。


「向こうに行こっ!」


中心的存在のアイリが地声とは思えないような甲高い声で私を連れていく。


その後から私が逃げると思ったのかレイちゃんと千夏とアンジュちゃんがついてきた。


ちらっと振り返ると、千夏は勝ち誇ったようにレイちゃんに笑いかけていた。


そこで、ああこれって全部千夏が仕組んでいたことなんだ、と分かった。


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