雪の光
「なんでうちらがここに連れてきたか分かる?」
「なんで、屋上に連れられてきたかってこと……?」
「そういうこと」
空を見ると、快晴だった。
ピクニックでもするような天気だけれど、アイリ達はそれどころではなさそうだ。
「……私の態度が悪かったから?」
「違うし、そんなのどうでもいい。
ね、千夏」
「うん」
「まだ分からない?」
その言葉が引き金だったらしく、しくしくと泣き出した。
「……酷いよ、侑里……。
あたしの気持ち、分かっていたんでしょう……?
分かっていて、……それでっ……!」
「あー、千夏が泣いちゃった」
「可哀想だと思わないの?」
「このタオルで拭きな」
「大丈夫だよ、大丈夫」
……どういうこと?
なんで私が責められているの?
この中では、私はどう見てもいちばん悪いことになっている。
私、何かしたの……?