雪の光


乗り換えて、次の電車を待っていると、本当に死んでしまおうと思った。


これから来る電車の前に飛び出して、死んでしまおうと。


その考えは、今の私にはとても魅力的に思えた。


狂っているけれど、それももう関係ないのだ、と思い直した。


そうすれば、もううるさい先生からも、部活からも、人間関係からも、解放される。


ただ、今は帰宅ラッシュだから周りの人に迷惑をかけることだけは申し訳ないなと思う。


だけど、もういいよね。


ずっと頑張ってきたから。


「……さよなら」


小さく呟いて、今やってきた電車の前に飛び込んだ。





















はずなのに、私は通り過ぎていく電車を見ていた。


……死んで幽体離脱でもした?


本気で考えた。


「……い!おい!」


私の耳元で叫ばれていることに気づいた。


「お前、何すんだよ!

こっちは急いでんだから今死なれても困るんだよ!」


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