モモちゃんに溺れる
髪の毛、綺麗だな。

黒だけど、まっくろじゃない。

ちょっとウェーブかかってる。

あと、すごい、さらさら。


「髪、さわっていい?」

無意識にそんなことを言っていた。

なに言ってんだ、俺。

彼女も驚いたように顔をあげる。

「ごめん、なんでもないです。」

「・・・いいよ。」

いいんだ。

許可されたので、そっと彼女の髪に触れる。

・・・・うわ、やっぱりさらさら。
触り心地めっちゃいいじゃん。

ゆっくり、髪を手ですく。そっと。

何度も、繰り返し。


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