モモちゃんに溺れる
「幻滅した?
思ったより年上のおばさんで。」

「それはないけど。」

「よかった・・・。」

モモちゃんは安心したように笑ってまたチャーハンを食べ始めた。

「おばさんが、大学生のかわいい男の子をパクリと食べてしまいました~パクリ!」

そういってスプーンを口に含んでみせる。

「なんてね。」

かわいい、男の子・・・

なんかちょっとバカにされた気分。

「別にそんな変わんないし、俺は気にしないけど。」

年齢なんて関係ないし、お互いの気持ちがあればいいじゃん。

とか馬鹿なことを思う。

恥ずかしいから、絶対これは口にはだせない。

「ふふっ。怒ったの?」

「怒ってない。それより、他は?もっと教えてよ。」

「いいよ。」

その笑顔が、昨日ベッドで彼女を見下ろしたときのものと重なって心臓が震える。

モモちゃんの、この独特の危うさはなんなんだろう。

子供みたいなのに、やっぱり子供ではなくて

ふとしたしぐさや表情に、色気がにじみでるのは、大人だから?

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