モモちゃんに溺れる
「モモちゃん、これからどうするの?」

俺がそう言うと、モモちゃんはぴたっと手を止めた。

「うん。」

一回頷いて、横にあった水を口に含む。

コトンとコップをテーブルに置く音がやけに響く。

俺は、確かに今期待している。

今後、どうなっていくのか。

モモちゃんが好きな人と別れて、泣いているというのに
俺にとっては、それは好都合。

だめな男だ。

でも・・・

俺は、モモちゃんと一緒にいたいと思ってる。

昨日会ったばかりだし、会っていきなり体の関係を持つような、
そんな聞こえの良くないスタートだけど

でも、俺は・・・俺は確かに今、モモちゃんが。

好き、とはちがうような・・・

そんな純粋な感じじゃなくて、もっとドロドロした感じ。

彼女を渡したくない、誰にも。

モモちゃんに触れて、抱きしめて、あわよくば俺の中で壊してしまいたい。

でも大事にしたい。

わからないな。ちゃんと言葉にはできない。

ただ、一緒にいたい。

俺が、その、先生の代わりになれるなんて思わないけど、
モモちゃんが許してくれるなら、俺がそばにいたい。

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