モモちゃんに溺れる
自分の連絡先を入れて相手に返す。

画面を見て、ニコっと笑うモモちゃん。

「いいの?」

「なにが?」

「なんでもない。」

モモちゃんはそのままカバンを持つ。

「モモちゃん。」

振り返る彼女を引き寄せ、胸元を指さす。

「これが消えるまでには、会いたい。」

「うん。うち隣だしね。また連絡する。」

そう言って彼女からキス。

俺に背を向け玄関へ行く姿を見て、

置いていかれる子供の気持ちはこんなのなんかな?とか考える。

「じゃあね、愛してるよ。」

モモちゃんは、可愛すぎる笑顔で玄関の向こうへ消えていった。



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