モモちゃんに溺れる
「は?じゃあ昨日会ってそのままヤっちゃったわけ?」

学食でポテトフライをつまみながら昨日のことを話した。

でも、結婚とか不倫とかは言ってない。

「まあ、なりゆきで。」

「はあ!?」

田口は身を乗り出してでかい声をだす。

そのおかげで軽く注目の的だ。

そして、主に女子がひそひそをと話しだす。

なんのために一番端っこの死角の席を選んだのか。

この好機の目には、一年が経とうとしている今でも慣れない。

「そんななりゆきあるかよ。

絶対おまえの顔だから。俺なら100パないから。」

そうかな。

確かに、俺はたぶん女子が好きな顔。

でも、モモちゃん相手にそんなのなんともならないんだよな。

よく昔から少女漫画とかで『好きな子以外にモテても』なんて台詞があるけど、その気持ちがとてもわかる。


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