モモちゃんに溺れる
行為が終わって、モモちゃんはシャワーを浴びている。

俺は、まだ残り香のあるベッドで一人裸のまま布団に顔をうずめていた。

このままでいいわけない。

けど・・・。

パッと見上げると、彼女の部屋にいることを思い出した。

初めて入ったモモちゃんの部屋。

てっきりピンクだと思ってたけど、どっちかというと黄色。そして、白。

机の横の棚には、家族との写真が飾られている。

これ、モモちゃん?

高校生の制服姿のモモちゃんと、小学生くらいの女の子。

高校生のモモちゃんは、今よりもっとあどけないけど、顔はあまり変わっていない。

髪は黒でストレートなせいか、印象が今と違う。

「何見てるの~。」

バスタオルを巻いて、髪はまだ濡れたままの姿で背後から抱き着いてきた。

「髪、乾かさないと風邪ひくよ。」

「いやいや、裸のままうろついてるソウに言われたくないし。」

「確かに。これ、妹?」

さっきの高校生のモモちゃんと小学生くらいの女の子の写真を持ち上げる。

「うん。可愛いでしょ?ソウと同じ年だよ。」

まじか。

こういう写真を見ると、嫌でもモモちゃんとの歳の差を感じるな。

それをモモちゃんに言われたくなくて、俺は写真を置いてから、話をそらすように彼女の唇を奪う。

ちゅっとわざとリップ音を響かせて。


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