モモちゃんに溺れる
「大智さんにはかないませんね。」

「おーまじかよ!蓮に女ね~。」

「いや、別に付き合ってるわけじゃないんで。」

「は?おまえそのルックスで片想い?」

豪快に笑い飛ばされる。

なんか変に気遣われるよりいい。

「蓮の見た目にやられない女がいるんだね~いい女じゃん。」

「正直、めちゃくちゃいい女です。」

「ほーう。」

にやりと口元をあげて目を細める。

「蓮をそこまで骨抜きにするなんて、気になるな。」

「だめですよ。大智さん相手なんて、勝ち目ないですから。」

ただでさえ、不毛なのに。

とくに関係が変わらないまま、半月もたってるし。

「いや、おまえ相手のが俺に勝ち目ねえわ。

で?どんな子なんだよ。てかなんで片思い?告白はしたのか?」

「しません。もうすぐ、結婚するんで。」

「は?」

大智さんから笑顔が消えた。

俺はそれを見て、少し笑ってからダーツをまた投げた。


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