生きよう
診療所に向かう途中、僕は何も聞かず、何も言わず、おじさんの後について来ました。

『…話しかけない方が良いと思ったので……』

おじさんは窓の側に行くと、もたれかかって立つ。

『………そうか…』

おじさんはその一言だけ発した後、自分の顔を両手で覆った。
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