それでももう、貴方以外考えられない。
ほんとに、どうしちゃったんだろう、私。


これじゃあ、まるで…


いやいや、それはない。


きっと、先生が一般的にかっこいいから…。それだけだ。


「なーに考え込んでんの?ミジンコちゃん!」


「………帰ります。」


「ははっ、ごめんって!もーちょっとゆっくりしてけよ。俺は皿でも洗っとくから。」


そう言うと、先生は自分の食器を持って立ち上がった。


「私が洗いますよ!先生は座ってて下さい!!」


さっき包丁を振り上げてた先生だ。


何をしでかすか分からない。


「ばーか、俺だって皿洗いくらいできるわ!」


「心配……。」


「バカにすんなよ?これくらいは任せろって。流石に後片付けまでお前にさせたりしねーよ!」


何を言っても譲らないので、私は仕方なく、後ろから監視するだけにした。
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