それでももう、貴方以外考えられない。
「いった…っ、せんせ…!?」


倒れた私の上に、上半身裸の先生が覆い被さっていた。


私の顔のすぐ横に手をついて、驚いたように見下ろしている。


先生は、ハッとして私から離れた。


「ごめん…。ふざけすぎた。」


「いえ…。」


お互い目を合わせることもできず、静まり返る。


「…あ、私…ご飯、作りますね。」


「…おう。ありがとな。」


私が立ち上がると、先生もやっと服を着た。


本当に、びっくりした…。


っていうか、思いっきりドキドキしてしまった。


相手は先生なのに…。


でも、誰だってあの状況はドキドキするよね。


そう自分に言い聞かせて、私は料理の準備に取りかかった。






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