セレブ結婚の甘い落とし穴【完】
ピンポーン
3人がハッとして動き出した。
インターフォンの向こうには翼がいる。
3人が思わず駆け寄る。
「翼、よく来れたな。どうぞ」
「……いや、いやだ。私、会いたくない」
里穂はまだ心の整理ができていないようだった。
私も思考回路が完全にストップしていた。
里穂はキッチンの方へ隠れだした。
「よ、玲於。いろいろ迷惑かけたな」
翼の第一声はそれだった。
「翼、ちゃんと説明しろよ」
「奏音、大丈夫か?ニュース見たよ。ありがとうな」
翼は、まるで大きな仕事が成功したような満足気の顔を見せた。
「翼、今までのは演技だったの?どういうこと?」
「ああ、俺は奏音を愛してる。別れる気なんて全くなかったよ。国木田グループの大事な一員だ」
「里穂のことは?里穂は翼の事本当に好きだったんだよ。結婚したかったんだよ」
「ああ、あいつは奏音に復讐するために必死だった。でも、復讐の理由聞いたら、正直笑って呆れてしまったよ。ちっこい人間だなって、悲しくなったさ。だから、俺は里穂の思うまま動いてやり、最後に奏音を痛めつけた代わりに俺が里穂に倍返ししてやると決めた」
「そういうことか。しかし、大それたことするな。1歩間違えたら、離婚して、入籍されてたぞ。現に今日すごいニュースになってるし」
「翼…何でそんなことするの?私はそんなの全然嬉しくない。里穂は私の親友なんだよ」
私は体中が熱くなる。
「親友?奏音、あれだけのことされて、お前人が良すぎるぞ」
翼は私をなだめるように言う。
「私は、私はもういいの。でも、里穂は失うものが多すぎる」
3人がハッとして動き出した。
インターフォンの向こうには翼がいる。
3人が思わず駆け寄る。
「翼、よく来れたな。どうぞ」
「……いや、いやだ。私、会いたくない」
里穂はまだ心の整理ができていないようだった。
私も思考回路が完全にストップしていた。
里穂はキッチンの方へ隠れだした。
「よ、玲於。いろいろ迷惑かけたな」
翼の第一声はそれだった。
「翼、ちゃんと説明しろよ」
「奏音、大丈夫か?ニュース見たよ。ありがとうな」
翼は、まるで大きな仕事が成功したような満足気の顔を見せた。
「翼、今までのは演技だったの?どういうこと?」
「ああ、俺は奏音を愛してる。別れる気なんて全くなかったよ。国木田グループの大事な一員だ」
「里穂のことは?里穂は翼の事本当に好きだったんだよ。結婚したかったんだよ」
「ああ、あいつは奏音に復讐するために必死だった。でも、復讐の理由聞いたら、正直笑って呆れてしまったよ。ちっこい人間だなって、悲しくなったさ。だから、俺は里穂の思うまま動いてやり、最後に奏音を痛めつけた代わりに俺が里穂に倍返ししてやると決めた」
「そういうことか。しかし、大それたことするな。1歩間違えたら、離婚して、入籍されてたぞ。現に今日すごいニュースになってるし」
「翼…何でそんなことするの?私はそんなの全然嬉しくない。里穂は私の親友なんだよ」
私は体中が熱くなる。
「親友?奏音、あれだけのことされて、お前人が良すぎるぞ」
翼は私をなだめるように言う。
「私は、私はもういいの。でも、里穂は失うものが多すぎる」