セレブ結婚の甘い落とし穴【完】
✿隣人✿
私は一人暮らしをしているが、帰宅すると隣りの人が数日前に引っ越ししていたのを知った。
ほとんど挨拶程度だけで付き合いはなかったから、たいして気には止めなかった。
それにしても、今日は刺激的な一日だったなと心の底から思った。
何より、彼氏が出来た。
しかもイケメン。
ベンツ。
別荘。
ドキドキする黒眼鏡。
あ、ああ、あー忘れた。
仕事、何してるか聞くの忘れた。
金持ちって思い込むのまだまだ早いかも。
うーん、知りたい。
電話して、聞いちゃう?
いや、まだそんな勇気ない。
そんなことばかり考えていると、電話がなった。
ブルブルブル
里穂からだ。
「もしもし、里穂」
「もしもし、奏音、今日は良かったね」
「あ、あーありがとう。いいのかな、私」
ちょっと遠慮がちに里穂に聞いた。
「奏音、絶対捕まえてないとダメよ。こんなチャンスはそうはないから」
「ん?」
私は、なんだろうと不思議に少し思った。
「翼さ、国木田グループの御曹司なんだってー」
どうやら、玲於から聞いたらしく、かなり甲高い声を上げている。
「くに、くにきだ、あ、あの国木田グループ?ホテル、リゾート開発の?」
私は、背中に羽が生え天に上る気持ちになった。
「そう、そうなんだって…奏音、やったじゃない?」
「ど、どしよ、そんなすごい人……」
「私は全面的に奏音を応援するから。積極的に少しはなりなさいよ。じゃあ、またね」
里穂は、言いたいことだけ言うといつも素早く電話を切る。
国木田グループかぁー
これからどうなるんだろう?
私は、部屋の明かりを間接照明に切り替え、ソファーの下で、丸くなって色々考え出した。
ほとんど挨拶程度だけで付き合いはなかったから、たいして気には止めなかった。
それにしても、今日は刺激的な一日だったなと心の底から思った。
何より、彼氏が出来た。
しかもイケメン。
ベンツ。
別荘。
ドキドキする黒眼鏡。
あ、ああ、あー忘れた。
仕事、何してるか聞くの忘れた。
金持ちって思い込むのまだまだ早いかも。
うーん、知りたい。
電話して、聞いちゃう?
いや、まだそんな勇気ない。
そんなことばかり考えていると、電話がなった。
ブルブルブル
里穂からだ。
「もしもし、里穂」
「もしもし、奏音、今日は良かったね」
「あ、あーありがとう。いいのかな、私」
ちょっと遠慮がちに里穂に聞いた。
「奏音、絶対捕まえてないとダメよ。こんなチャンスはそうはないから」
「ん?」
私は、なんだろうと不思議に少し思った。
「翼さ、国木田グループの御曹司なんだってー」
どうやら、玲於から聞いたらしく、かなり甲高い声を上げている。
「くに、くにきだ、あ、あの国木田グループ?ホテル、リゾート開発の?」
私は、背中に羽が生え天に上る気持ちになった。
「そう、そうなんだって…奏音、やったじゃない?」
「ど、どしよ、そんなすごい人……」
「私は全面的に奏音を応援するから。積極的に少しはなりなさいよ。じゃあ、またね」
里穂は、言いたいことだけ言うといつも素早く電話を切る。
国木田グループかぁー
これからどうなるんだろう?
私は、部屋の明かりを間接照明に切り替え、ソファーの下で、丸くなって色々考え出した。