セレブ結婚の甘い落とし穴【完】
「……えぇっ」
私の心臓は驚きで飛び出しそうになる。
「もう一度言う。俺と結婚してくれ」
翼は真剣な眼差しで私にハートをばらまく。
「…わ、私?私なんかでいいの?まだ出会ったばかりだよ」
私は震えながら答えた。
「時間なんて関係ない。俺は奏音がいいんだ」
私の目の前には星がキラキラ舞い降りてきた。信じられない突然のプロポーズ。
まるで夢を見ているようだ。
一瞬、玲於が頭をよぎったが私はそれを払いのけ、コクリと頷いた。
「私でよかったら、よろしくお願いします」