セレブ結婚の甘い落とし穴【完】
ピロロン
私のスマホが鳴った。
「里穂から、LINEだわ。ちょっと待って」
『奏音、この前はごめんね。今起きてる?』
『私の方こそごめんね。起きてるよ。里穂、体調大丈夫?』
『大丈夫だよ。あのね、今近くにいるの。行っていい?』
「え?里穂来て良いか言ってる。どうしよう?」
私は、必死で助けを玲於に求めた。
「うーん、呼ぶしかないだろ。俺は帰る。なんかあったら、すぐ来るから、壁を叩け」
慌てふためく2人。
「わかった…」
玲於はこっそり誰にも気づかれないように帰って行った。