セレブ結婚の甘い落とし穴【完】

「それより、翼、奏音ちゃんと入籍本当にするのか？」


「ああ、日曜日に婚姻届出すつもりだ」
俺は気張って言った。


「ずいぶん急だな。両家は納得してるのか？」
玲於はカマをかけてきた。


「ああ、もちろんさ。奏音の両親も祝福してくれている」
俺は何故玲於がしつこく聞いてくるのか深くは考えていなかった。


「そうか、お前は幸せになれよ。国木田グループを背負う人間なんだからな」


「おう、ありがとう。またな」


うーん、玲於は一体何を知ってるんだろう？
明らかなのは、里穂との関係を疑ってる事。
いずれバレるにしろ、今はまだまずい。
里穂に会うのは控えた方が良いかもしれないな。慎重に行動しないと全てが台無しになってしまう。




俺は奏音と入籍するんだ。