君は何がしたいの?
最近は、彼が話しかけるのが「普通」になっていた。
相変わらず、同じようなくだらない話だけど
ただ変わったのは、私がたまに返事をすることだ。
私は学校では無口で、クラスの人でも私の声を知らない人は少なくない。
そんな私にこんなに喋りかけて、楽しいのだろうか…
私に喋りかけると何かいい事でもあるのだろうか…
私は、あんな優しそうな彼にまで疑ってしまう…
それはおそらく昔のことが原因だろう。
そんなことを思っている間も、彼は懲りず喋り続けている
他に、友だちはいないのだろうか?
いや、そんなはずはない。
みんなと話さない私でさえ知っている。
彼は、すごく人気者だ!
その証拠に、ほら。
周りのみんなは不思議そうに私たちのことを見ている。
「なんでいつも有留さんと喋ってるんだろー」
「あの二人、付き合ってるとか?!」
「いや、そんなはずはないだろー笑」
「ていうか、何で有留さん?!」

色々な言葉が聞こえてくる。


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