【短編】連鎖
「分かった、努力をしてみるよ」

「あともう一つお願いがあるの」

「何だお願いって」

「あたしの事、
ちゃんといじめがあったって校長先生に報告して」

「分かった、
でも教師の立場でこんな事言うのも何だが、
ほんとにいいのか?
報告してしまって、
絵梨花達とは元々友達だったんだろ?
友達を苦しめる事になるかもしれないんだぞ!」

「それは仕方ないわね、
それだけの事をしてしまったんだもの」

「そうか、確かにそうだよな?」

「それとあたしが死んだあと、
いじめの加害者である絵梨花達がどうなったかもきちんと報告してほしいの、
出来ればマスコミにも、
いじめの張本人には、
それなりの報復が待っている事を全国でいじめをしている子達みんなにわかってほしいのよ」

「そう言う事か、
でもそんな事をしたからといってうまく行くか分からないぞ!
加奈の件がたまたまそうだったって思うのがほとんどかもしれないし、
それに効果の方も疑わしいしな?」

「それでも構わない、
あたしだってこんな事でいじめが減るとは思ってないわ、
でもやるだけやってみてほしいの」
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