水月夜
私の言葉どおり、階段を上ってすぐ左側にあるドアを迷うことなく開けた雨宮くん。


それと同時に自分の部屋が見えたのでほっと胸を撫でおろした。


部屋に入るなり、雨宮くんはソファに座り、持ってきたバッグからノートパソコンを取りだした。


いつの間にパソコンなんて持ってきたんだろう。


そんな私の疑問などおかまいなしに、雨宮くんはパソコンを操作しはじめている。


『水月夜』の情報を集めようとしているのだろう。


私もスマホやパソコンで『水月夜』について調べないと。


グッと唾を飲み込み、デスクチェアに座ってパソコンを開いた。
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