水月夜
今、豊洲さんは自分の席から離れてくれない直美たちが悪いと言っていた。
だとしたら、私も悪いと思っているはず。
なのに、豊洲さんは私の名前を出さなかった。
私が直美たち3人のもとに行った場面を豊洲さんは見ていないけど、私も直美のグループのメンバーであることは理解しているだろう。
だから、私も『悪い』と思ったほうが自然だ。
豊洲さんが私の名前を出さなかった理由を考えていると、直美が豊洲さんの肩を手で強く押した。
「うるせぇよ。あんた、なに様だよ。この席があんたの席だろうが関係ない。ここは私たちが使うから、あんたはどっか行けよ」
本当に機嫌が悪そうな直美。
そんな直美の様子を見て、ヒロエと紀子が直美の前に立って腕組みをした。
「そうだよ。あんた、地味子のくせに直美に口ごたえすんじゃねぇよ」
「どうして直美に逆らおうとするかな。素直に従ってればいいのに」
いくら直美に対抗する豊洲さんでも、自分たちの言葉に傷ついて言い返してこないとふたりは考えたのだろう。
でも私は、豊洲さんが言い返さないという選択をするとは思えない。
だとしたら、私も悪いと思っているはず。
なのに、豊洲さんは私の名前を出さなかった。
私が直美たち3人のもとに行った場面を豊洲さんは見ていないけど、私も直美のグループのメンバーであることは理解しているだろう。
だから、私も『悪い』と思ったほうが自然だ。
豊洲さんが私の名前を出さなかった理由を考えていると、直美が豊洲さんの肩を手で強く押した。
「うるせぇよ。あんた、なに様だよ。この席があんたの席だろうが関係ない。ここは私たちが使うから、あんたはどっか行けよ」
本当に機嫌が悪そうな直美。
そんな直美の様子を見て、ヒロエと紀子が直美の前に立って腕組みをした。
「そうだよ。あんた、地味子のくせに直美に口ごたえすんじゃねぇよ」
「どうして直美に逆らおうとするかな。素直に従ってればいいのに」
いくら直美に対抗する豊洲さんでも、自分たちの言葉に傷ついて言い返してこないとふたりは考えたのだろう。
でも私は、豊洲さんが言い返さないという選択をするとは思えない。