水月夜
職員室に行って、キーホルダーがつけられたカバンを落としものとして持っていこう。
私が職員室に届けにいってる間にカバンの持ち主が取りにくるかもしれないけど、落としものとして持っていったほうがいいよね。
こくんとうなずき、再び歩を進めた。
職員室は1階の西側にあるから、遠まわりしなければならない。
私がいる教室は3階の東側にある。
反対のほうに行かないと職員室にたどり着くことはできない。
仕方ない、今日は西側から遠まわりして帰るか。
そんなことを考えながら西側の階段を目指していたそのとき。
向こうからひとりの女子生徒が走ってきた。
その女子が見知らぬ生徒だったらスルーできたが、できなかった。
だって、その女子が豊洲さんをどこかに連れていったはずの直美だったから。
「……っ、り、梨沙……!」
視界に私の姿を認めるなり、直美は嬉しそうな顔をした。
どうしてなのかはわからないけど、表情についてはスルーするしかない。
私が職員室に届けにいってる間にカバンの持ち主が取りにくるかもしれないけど、落としものとして持っていったほうがいいよね。
こくんとうなずき、再び歩を進めた。
職員室は1階の西側にあるから、遠まわりしなければならない。
私がいる教室は3階の東側にある。
反対のほうに行かないと職員室にたどり着くことはできない。
仕方ない、今日は西側から遠まわりして帰るか。
そんなことを考えながら西側の階段を目指していたそのとき。
向こうからひとりの女子生徒が走ってきた。
その女子が見知らぬ生徒だったらスルーできたが、できなかった。
だって、その女子が豊洲さんをどこかに連れていったはずの直美だったから。
「……っ、り、梨沙……!」
視界に私の姿を認めるなり、直美は嬉しそうな顔をした。
どうしてなのかはわからないけど、表情についてはスルーするしかない。