ニセモノ夫婦~契約結婚ですが旦那様から甘く求められています~
真っ白な世界
静かな空間に流れるテレビの音。私は画面に向けていた目線をゆっくりと横へ流した。
そこには資料を覗き込み、考えるように険しい表情をした颯馬さんが目に入る。しばらくの間動きを止めていた彼の手が再び素早くキーボードを叩くのを眺めていると、ふと颯馬さんの視線がこちらに向けられた。
「んっ? どうした?」
颯馬さんは柔らかな顔つきになる。私は慌てて、「なんでもありません!」と顔をテレビ画面の方へと戻した。颯馬さんが、ふっと笑みをこぼす声が聞こえてくる。
……び、びっくりした。
今日は日曜日で颯馬さんもお休み。颯馬さんの提案で朝から少し遠くのスーパーに出掛けた私たちは、お昼はサンドイッチが有名なカフェで一緒にランチを取った。夕方には帰ってきて、私がリビングのテレビをつけたところに颯馬さんがパソコンや資料を持ってやって来た。
それを見てテレビを消した私に、颯馬さんは「いいから。小春は好きにしてて」とまたテレビの電源を入れた。
そこには資料を覗き込み、考えるように険しい表情をした颯馬さんが目に入る。しばらくの間動きを止めていた彼の手が再び素早くキーボードを叩くのを眺めていると、ふと颯馬さんの視線がこちらに向けられた。
「んっ? どうした?」
颯馬さんは柔らかな顔つきになる。私は慌てて、「なんでもありません!」と顔をテレビ画面の方へと戻した。颯馬さんが、ふっと笑みをこぼす声が聞こえてくる。
……び、びっくりした。
今日は日曜日で颯馬さんもお休み。颯馬さんの提案で朝から少し遠くのスーパーに出掛けた私たちは、お昼はサンドイッチが有名なカフェで一緒にランチを取った。夕方には帰ってきて、私がリビングのテレビをつけたところに颯馬さんがパソコンや資料を持ってやって来た。
それを見てテレビを消した私に、颯馬さんは「いいから。小春は好きにしてて」とまたテレビの電源を入れた。